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不調を感じたら・・・身体も心も健康に!頭蓋仙骨療法のすすめ。

2017.05.26 Discover Nippon 稲積清子 & 松永育美

熊本市中心部の繁華街を見下ろすように立つ、熊本城。そこからほど近い、緑豊かなエリアに「新屋敷」という閑静な住宅地がある。ここで、「クラニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法・とうがいせんこつりょうほう)」をおこなっているのが、セラピストのフルヤ ユキコさんだ。

案内されたマンションの一室は、白を基調にした清潔感のある空間にベッドがひとつ。大きな窓の外には深緑の巨木が見え、葉っぱがザワザワと風に揺られる音は、癒やしのBGMとなっている。

「クラニオセイクラルセラピー」、いわゆる“クラニオ”というものをご存じだろうか。これは、頭蓋骨(ずがいこつ)から、腰の下あたりにある仙骨(せんこつ)の間を流れる「脳せきずい液」の流れをうながし、人間が本来持っている自己治癒力を高めるという手技療法で、アメリカの医師によって研究・体系化されたもの。

セラピーを受ける前にまず白湯を飲み、心を落ち着かせてからカウンセリング。その後、普段着のまま、ベッドの上にあおむけになり、足先から頭まで全身の臓器や筋骨格にやさしく手を触れ、身体と心をゆるめながら体液の流れをうながしていく。
強く押したり、もんだり、骨をバキバキ鳴らすようなことは、一切なく、赤ちゃんからお年寄りまで誰もが安心して受けられる、やさしいお手当なのだ。
※ユキコさんのサロンは、女性専用

実際に、クラニオを体験してみると、手を当てられた箇所がじんわり温かくなり、全身の力がだんだんと抜け、自然と眠たくなってくる。
「脳せきずい液の流れるリズムは、波のリズムと同じです。海の上をプカプカ漂っているような、この深いリラクゼーションが、クラニオの魅力なんです」と話すユキコさんの言葉に、妙に納得。それほど、セラピー中もおわった後も、身体が無重力空間にいるように、ふわふわと軽く感じられた。

「クラニオとの出合いは、6年ほど前。1日講習に参加したのがきっかけでした。『一体これはなに!?』という感じで、とても衝撃的でした。触れているだけで肩コリも解消され、身体は軽く、とてもスッキリしていましたから。この不思議なセラピーの魅力を、もっと知りたいと思うようになりました」。

東京や埼玉など、関東での暮らしが長かったユキコさん。大学卒業後、エステティシャンとして5年半ほど働いた後、憧れのコピーライターへと転身。超多忙な生活を送るなか、じんましんや耳鳴り、膀胱炎などの症状が出るようになる。「エステ業界も広告業界も、どちらの仕事もやりがいはありましたが、忙しさとストレスで、身体がだんだん悲鳴をあげるようになっていきました。そんなとき、クラニオと出合ったんです。最初は講習会に参加して、そのあと練習を積むうちに、自分の手にお相手の方の身体のリズムみたいなものが伝わるようになり、緊張状態だった身体がゆるんでいくのも分かるようになって」。

サロンでは、「お家でできるクラニオ講座」を開催しており、3つの手技を教えているそうだ。基本、クラニオは第3者に対しておこなうものだが、一人でできるケアもあると聞き、早速、やり方を教わった。
「こうやってテーブルに肘をつき、両手でそっと側頭部に手を当てます。頭を包み込むように、そっと。そうすると、脳せきずい液が流れ出し、5分~10分もすれば、頭の中までふわっとゆるみ、スッキリしてくるはずです。仕事場やご自宅などで、簡単にできるのでぜひお試しくださいね」。

ユキコさんが熊本へ移住したのは、2014年5月。そのはじまりは、一冊の雑誌で見た南九州の特集がきっかけだったそうだ。「特集で、阿蘇の米塚や波打つ緑の大地、池山水源などをはじめて目にしました。『こんなにうつくしい場所が、日本にあるんだ』って感激したんです。それまで、旅行といえば海外にばかり目を向けていましたので。阿蘇の大自然が持つ豊かさ、そしてエネルギーに魅せられて、『これは行かなくちゃ!』と思いました」と、当時を振り返る。
「阿蘇は、期待していた以上にすてきな場所でした。ちょうどその頃、大都会での暮らしに疲れていたというのもあったかもしれません。ふと、わたしは何でこんなに高いビルに囲まれた、空も見えない、自然もないような大都会に暮らしているんだろうって。『住むところって、自分で選んでいいんだ』と。結局、熊本には旅行で6回足を運びました。そして2年後に移り住んでしまいました(笑)」。

「熊本は、土地が豊かで食べ物にエネルギーがたっぷり。新鮮で、おいしいくって、しかも、お値段までお手頃。そして人も優しい。周りの人から『関東に帰りたいと思ったりしませんか?』とよく聞かれますが、大都会に戻りたいとはまったく思いません。それぐらい、この熊本が気に入っています」とユキコさん。

元エステティシャンで、現在はクラニオセラピスト。美や健康について、普段どんなふうにケアをおこなっているのだろう。
「結局、美しさって内側から作られるものだと思うんです。普段の食事、睡眠、運動など、生活のリズムが大事だなって。それから、身体が冷えないようにも気をつけています。冷えが続くと、肩コリ、偏頭痛など、体調不良を起こしやすいですからね。毎日、最低20分間は湯舟につかるようにして、足元は冷え取りソックス(笑)。普段から温活を心がけています」。

もともと、身体を整えることが好きだという彼女。調味料は、無添加のものにこだわり、味噌も数年前から手作りを実践。「食べ物も生活スタイルも、自分が心地いいなあと思うものを選ぶようにしています。スキンケアは、昔は百貨店で売られているブランド物を一式そろえたりしていましたが…(笑)。クラニオを始めてから、使う化粧品の数も減っていき、今は自然由来の化粧水とオイルくらい。メイクも眉を描いて、まつげをビューラーであげる程度。ファンデーションは使わなくなりました」。
実践しているライフスタイルは、彼女にとっての心地のいいものであふれていた。

「クラニオを一人でも多くの人に知っていただくのが、わたしの夢であり、役割だとも思っています。人間には、自己治癒力というものが本来備わっています。クラニオで、身体をゆるめ、自分自身と向き合うことで、いろいろな気づきがあります。本来の輝きが内からにじみ出て、より自分らしく生きられるようになるクラニオを、仕事や家事、育児にがんばっている女性の皆さんに、ぜひ一度体験していただきたいです」。

旅が大好きで、その延長で熊本へ移住したユキコさん。まだ見たことのない世界を見るために旅をし、それは自分の心と対峙する大切な時間でもあり、人生そのもの。自分の心と身体を深く見つめるクラニオの世界も、ユキコさんにとって旅であり、人生の大切なプロセスなのだろう。

<問い合わせ>
旅する、クラニオ。
URL/http://tabicranio.exblog.jp/

編集・文/稲積清子 いなづみ せいこ
熊本在住のライター・編集者。熊本の出版社でフリーペーパーや家族向け情報誌の編集長を経験したのち、福岡でブライダル情報誌・子育て情報誌・週刊紙などの制作に関わる。2012年5月より故郷・熊本でフリーランスとして独立。幅広いジャンルの編集に関わりながら、熊本地震以降、復興支援ホームページサイト「いまできること」の執筆に携わり、復興から立ち上がる熊本のいまを全国に向けて発信中。好きな言葉は「日日是好日」。

写真/松永育美 まつなが いくみ
熊本在住のフォトグラファー。デザインの専門学校卒業後、写真事務所を経て、2014年独立。広告、雑誌の撮影から記念写真、家族写真など幅広く活動。ライフワークとして花の写真を撮影し続けている。プライベートでは、昨年、母になり子育て奮闘中。妊娠中に経験した熊本地震で、生きていることの尊さを実感。趣味は旅行と映画。熊本生まれ熊本育ち。熊本が大好き。みんながHAPPYになる写真を撮りたいと願い、活動している。

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